第24回研究会を開催
2022年11月5日(土),日本事務器本社セミナー室およびオンラインにて,第24回研究会を開催しました.参加者はオフライン参加:19名(会員:17名、非会員:2名)オンライン参加:13名(会員:9名、非会員:4名)参加者合計:32名でした.
すべての発表が終了した後,聴衆による投票(オンライン投票)を実施した結果,小牧龍太氏による「「図書館情報技術論」ハイブリッド授業へのオープンソース統合図書館システムを用いた演習の導入」が最優秀発表賞に選ばれました.
今回の研究会はコロナ以後初めての対面での発表会と、オンラインからの参加を同時に行うハイブリッド開催でした.会場の日本事務器本社セミナー室では、オンラインからの発表も会場とオンラインでの質疑応答もスムーズに行うことができました.会場を提供いただきました日本事務器様に感謝申し上げます.
当日の参加者に配布した発表要旨『第24回研究会発表資料』には若干の残部がございますので,ご希望される方は事務局にご連絡ください.請求書(500円+送料180円)を同封して郵送いたします.
■ 研究会開催概要
日時:2022年11月5日(土)13:00〜17:00
会場:日本事務器本社セミナー室+オンライン(Zoom)
【 会員による一般発表 】
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○伊藤真理(愛知淑徳大学) 野口武悟(専修大学) 安藤友張(実践女子大学) 「学校司書に期待される資質能力―2019年度教育委員会調査における自由記述回答の分析―」
発表予稿
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小牧龍太(立教大学) 「「図書館情報技術論」ハイブリッド授業へのオープンソース統合図書館システムを用いた演習の導入」
発表予稿
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◯野口久美子(八洲学園大学生涯学習学部) 松戸宏予(佛教大学教育学部) 野口武悟(専修大学文学部) 「大学図書館における障害学生支援のスタンス〜16大学を対象とした聞き取り調査に基づく分析〜」
発表予稿
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○片田晴希(筑波大学) 池内淳(筑波大学) 「公共図書館における新型コロナワクチンに関する書籍の所蔵調査」
発表予稿
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○斉藤涼(筑波大学大学院) 池内淳(筑波大学) 「公共図書館における空間的アクセシビリティ分析」
発表予稿
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長塚隆(鶴見大学) 「コロナ禍を経験した大学図書館の今後への一考察」
発表予稿
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○有山裕美子(軽井沢風越学園) 山赴ア平(軽井沢風越学園) 「1人1台時代の情報活用のあり方を考える〜デジタル・シティズンシップの実践を通して〜」
発表予稿
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○大森悠生(筑波大学大学院 科学技術・学術政策研究所) 池内有為(文教大学 科学技 術・学術政策研究所) 逸村裕(筑波大学) 林和弘(科学技術・学術政策研究所) 「日本の研究者のプレプリントに対する捉え方と今後の展望」
発表予稿
■ 最優秀発表賞
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小牧龍太(立教大学)
「「図書館情報技術論」ハイブリッド授業へのオープンソース統合図書館システムを用いた演習の導入」
■ 受賞者インタビュー
Q1. 受賞の感想をお聞かせ下さい
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このような賞をいただき、とても驚くとともに、大変光栄に感じております。
Q2. 研究テーマの選定理由を教えてください
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(予稿では紙幅の関係で一部しか言及することができなかったので)口頭発表時に少し触れさせていただきましたが、「図書館情報技術論」という授業は「必要に応じて演習を行う」授業であるとされているものの、どのような演習の例があるのかや、演習の学習効果を評価した研究が少ないと感じていました。その中で、今井他の報告* は非常に参考になるものだったのですが、新型コロナパンデミックの中で導入が進んだオンライン授業やハイブリッド授業で似たような演習を行った際の効果を検証したいと考えたこと、また、講義と演習の総合的な効果ではなく、演習の効果のみを抽出して知りたいと考えたことがこの研究テーマを選定した理由です。
* 今井福司, 岡本和之, 椎名伸光, 関乃里子. クラウド上に設置した図書館情報システムを用いた授業実践. 情報の科学と技術. 2015, vol.65, no.7, p.313-318.
Q3. 発表の準備などで苦労した点や工夫した点を教えてください
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今回の研究会はハイブリッド開催で、私は会場で対面で発表させていただきました。ハイブリッドでの授業や発表では会場の機材の構成や配置で戸惑うことが経験上あったので、実は、授業で使い慣れたマイクやオーディオインターフェースを当日持って行っていました。(実際には会場の機材が非常に充実していたので杞憂でした。)
Q4. 受賞を受けて、周囲の方々の反応はいかがでしたか
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会場で閉会後も祝福や激励の言葉をかけていただけたのが嬉しかったです。
Q5. 今後の目標などありましたらば、教えてください
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発表後の質疑応答等で有意義なコメントをいただけたので、それらも参考にして、手法も検討しつつデータを増やし、論文投稿に繋げていきたいと考えています。また、「図書館情報技術論」に限らない図書館情報学教育法(司書養成課程における教育法)の開発や評価、共有に繋げていくことができたらとも構想しています。