第14回 研究大会 が開催されました 【PDFファイル】
■ 大会開催報告
2015年6月27日(土),同志社大学今出川キャンパス良心館にて,「情報メディアを活用した顧客志向マーケティング」を基調テーマとして,第14回研究大会を開催しました.参加者数は,正会員28名,非会員12名(但し,講演者・パネリスト・展示説明員等の5名を含む),学生会員5名,非会員学生2名の合計49名でした.
開会にあたり,西垣通会長から研究大会の基調テーマやプログラムについてご紹介をいただきました.
午前中の基調講演「IoT時代のメディアの進化」では菊池隆裕氏(日経BPイノベーションICT研究所 主任研究員)にご登壇いただき,いままでインターネットにつながっていなかったものがインターネットにつながりはじめるInternet of Things(IoT)時代について,最新動向と歴史を解説していただきました.質疑応答では,端末センサーのメンテナンスの問題や,IPアドレス数の問題,個人情報の問題などが議論になりました.
午後はまず,シンポジウム「情報メディアを活用した顧客志向マーケティング」で,コーディネーターの鈴木秀顕氏(ノースアジア大学),パネリストの植村八潮氏(専修大学),布川博士氏(岩手県立大学),菊池尚人氏(慶應義塾大学),佐藤翔氏(同志社大学)にご登壇いただきました.IoT時代の消費者行動データ解析によってマーケティングはどう変化してゆくのか,さらにより広くこれからの社会をどのようにかたちづくってゆけるのか,鈴木氏からおおきな枠組みを提示していただき,そのうえで各パネリストよりそれぞれより分野をしぼった現状分析と問題提起をしていただきました.おおまかに,布川氏からは電子書籍について,菊池氏からは情報通信と著作権法と法制について,植村氏からはインターネットならびにIoTに対する批判的観点について,佐藤氏からはデジタル化以後のデータ解析について,ご発表いただきました.休憩を挟んだ討議では,鈴木氏から提示されたIoT時代の競争戦略という題目に沿って登壇者たちのあいだで議論が交わされました.質疑応答では,IoTのインフラ化がはらむ政治経済的な問題など,マーケティングという枠組みも越えて議論が盛り上がりました.
続いて,ポスター発表者による推薦発表とライトニングトークが行われました.推薦発表はポスター発表に応募された発表のうち企画委員により選出された3件についての各発表者による口頭発表で,大蔵綾子氏(筑波大学大学院)「議会公文書館における歴史公文書等の利用:外国における公開・非公開の判断基準」,山西史子氏(筑波大学大学院図書館メディア研究科博士後期課程)「日本文学・日本語学における学会発表と雑誌の関連性」,竹之内禎氏(東海大学)西田洋平氏(東京薬科大学)山田裕紀氏(東海大学)小林崇氏(テクノツール)「スローネットとユニバーサルデザイン —生命を活性化するユニバーサル情報社会の構築に向けて—」の3件について,各代表者からご発表いただきました.
ポスター発表者によるライトニングトークでは,柴田大輔氏(筑波大学大学院)芳鐘冬樹氏(筑波大学)天野晃氏(理化学研究所)「学術文献における引用分類の観点整理と考察」,吉川次郎氏(筑波大学大学院)佐藤翔氏(同志社大学)高久雅生氏(筑波大学)逸村裕氏(筑波大学)「日本語版および英語版 Wikipedia における DOI リンクの重複分析」,和田匡路氏(科学技術振興機構・筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)遠藤裕子氏(科学技術振興機構)池内有為氏(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)「研究データ共有に関わるステークホルダーの動向と課題」,井規子氏(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)中山伸一氏(筑波大学図書館情報メディア系)「ラーニングコモンズにおける開かれたディスカッションスペースの利用状況の分析」,佐藤翔氏(同志社大学)「子の有無と図書館利用・情報行動の関係」,萩原千代恵氏(鶴見大学大学院)角田裕之氏(鶴見大学)「大学図書館における Twitter 利用とインプット・アウトプットの相関分析」,天野晃氏(理化学研究所・筑波大学)「クラスタリング指標における新しい評価基準のアイデア」,金丸早希氏(鶴見大学大学院)角田裕之氏(鶴見大学)「「図書館の自由」に関する宣言から見る資料に関しての神奈川県の公立図書館における公開情報の比較研究」,角田裕之氏(鶴見大学)孫媛氏(国立情報学研究所)西澤正己氏(国立情報学研究所)刘筱敏氏(中国科学院文献情報中心)「科学研究費の研究領域における高被引用論文の学術機関リポジトリの登録調査の研究」の9件について,各代表者にご発表いただきました.
最後はポスター展示エリアにて,ポスター発表について発表者と参加者とのディスカッションが行われました.最優秀ポスター発表として,正会員による投票の結果,竹之内禎氏,西田洋平氏,山田裕紀氏,小林崇氏の「スローネットとユニバーサルデザイン —生命を活性化するユニバーサル情報社会の構築に向けて—」が選ばれました.
■ 大会プログラム概要
9:30 | 受付開始 | |
10:00 | 基調講演 |
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11:30 | 総会,昼食 |
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13:30 | シンポジウム |
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15:45 | 推薦発表+ライトニングトーク |
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17:10 | 展示閲覧・ポスターディスカッション |
■ ポスター発表
* 発表資料について
パネルディスカッション,ポスター発表について,発表者の予稿を掲載した「情報メディア学会第14回研究大会発表資料」を当日参加者に配付しました.残部がありますので,ご希望の方は 事務局 にお申し込みください.代金1,000円(他に送料を加算)は,発表資料送付時に同封する郵便振込票にてお払い込みください.
スローネットとユニバーサルデザイン
—生命を活性化するユニバーサル情報社会の構築に向けて—
竹之内禎(東海大学)
西田洋平(東京薬科大学)
山田裕紀(東海大学)
小林崇(テクノツール)
1. 最優秀ポスター発表受賞おめでとうございます.受賞について一言お願いします.
2. どういった経緯でこのメンバーで今回の研究を行うことになったのでしょうか?経緯を教えてください.
3. ポスター発表の研究概要について教えてください.
4. デザイン面などで工夫した点を教えてください.
5. ポスター制作にあたっての苦労話やエピソードなどありましたらば,教えてください.
6. ポスター発表時の会場の人からの反応はいかがでしたでしょうか?
7. ポスター発表の論文発表のご予定は?
■ おわりに
この大会の企画と準備は,以下の会員をメンバーとする大会企画委員会が中心となって行われました.これらの方々の多大のご尽力に感謝致します.
[大会企画委員会]
委員長 岡部 晋典 同志社大学 学習支援・教育開発センター
委 員 天野 晃 理化学研究所バイオリソースセンター
委 員 石川 大介 科学技術・学術政策研究所
委 員 石川 敬史 十文字学園女子大学
委 員 植松 利晃 科学技術振興機構 科学コミュニケーションセンター
委 員 佐藤 翔 同志社大学 社会学部
委 員 角田 裕之 鶴見大学 文学部
委 員 中林 幸子 四国大学 文学部
委 員 原島 大輔 東京大学大学院 総合文化研究科