第8回研究大会が開催されました 【PDFファイル】
2009年6月27日(土)、第8回研究大会が開催されました。参加者数は、正会員32名、学生会員7名、非会員12名、学生参加者22名の合計73名でした。
今大会では、「学術情報資源の活用と未来」を基調テーマにして研究大会を開催しました。基調テーマに基づいて、筑波大学名誉教授の小野寺夏生先生に、「文献の計量でわかること、わからないこと」について基調講演をいただきました。学術情報資源の最たるものである論文の生産性が向上しているのか? そして、インパクトファクターに代表されるように、よく引用される論文の存在が重要であることは間違いないが、その引用の予測をすることが出来るのか? について計量書誌学の観点から、ご考察いただきました。
午後には、ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)編集長の岡本真氏に、「Academic Web宣言―学術資源を生かすための構想とその課題、そして可能性」について特別講演をいただきました。ウェブ上の電子リソースの現状と課題を概観してから、氏の構想である新たなウェブサービスの概要をご提示いただきました。
また、本大会では、学術情報資源の活用と未来をテーマとした講演を軸として、情報・メディアに関する多様な観点からの研究報告と、各種技術的成果の報告を行う機会となりました。
ポスター発表は、参加者の投票により最優秀ポスター発表が選ばれました。最優秀ポスター発表は、岡部晋典氏(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)、佐藤 翔氏(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)「Budapest Open Access Initiativeの思想的背景と受容」が表彰されました。
■大会プログラム概要
9:30 受付開始
9:50〜10:00 開式、大会校挨拶、会長挨拶 渡部満彦氏(情報メディア学会会長)
10:00〜11:10 基調講演 「文献の計量でわかること、わからないこと」
講師 小野寺夏生氏 (筑波大学)
11:20〜11:50 総会
13:10〜14:50 特別講演 「Academic Web宣言
― 学術資源を生かすための構想とその課題、そして可能性」
講師 岡本真氏 (ACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG) 編集長)
14:50〜15:20 プロダクトレビュー(展示出展機関による報告)
15:40〜16:40 ポスター紹介(ポスター発表者による概要紹介)
16:50〜17:20 展示及びポスター発表(交流会)
17:30 閉会
■ポスター発表
1) 19世紀末イギリスの公共図書館の利用者の実態
〜Portsmouth Free Public Libraryを事例として〜
千 錫烈 (筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)
2) 論文情報と特許情報を使った研究波及効果測定の試み
〜特定の研究者を対象とした分析調査事例報告〜
山口 祐穂 ((独)科学技術振興機構)
中居 隆 (NRIサイバーパテント(株))
加藤 寛 (NRIサイバーパテント(株))
坂内 悟 ((独)科学技術振興機構)
加藤 治 ((独)科学技術振興機構)
3) Budapest Open Access Initiativeの思想的背景と受容
岡部 晋典 (筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)
佐藤 翔 (筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)
4) 消費者教育における疑似体験学習教材の開発と評価
市村 希 (鶴見大学文学部ドキュメンテーション学科)
亀岡 里紗 (鶴見大学文学部ドキュメンテーション学科)
小原 久美 (鶴見大学附属中学校・高等学校)
元木 章博 (鶴見大学文学部ドキュメンテーション学科)
5) 地方自治体の施設間における地域資料認識の差異
〜古河図書館・古河歴史博物館・古河文学館を事例として〜
岡野 裕行 (二松學舎大学文学部非常勤講師)
6) 「萌え」とメディア状況の影響 〜キャラクターの前面化〜
想田 充 (駿河台大学大学院現代情報文化研究科)
■出展機関と展示内容
1) ウエストロー・ジャパン株式会社
・Westlaw International
・Westlaw Japan
2) 独立行政法人 科学技術振興機構
・J-GLOBAL (http://jglobal.jsr.go.jp/)